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ユーロ一巡安の背景が一段落しユーロ/円も下値を切り上げる状況が継続する中、ユーロの利息先高観が浮上していることを背景にキャリー取引勢が元手調達通貨ペアをユーロから円に切り替える動きも強まっており、前回高値の90.80円近辺を試す可能性も十分考えられよう。
また、中期的には日本の市況復旧の遅れや日本株のアンダーパフォームが際立っており、危険回避市況感が後退するにつれて円の割高感が次第に強まりそうだ。
日本の国債発行額が53.5兆円にのぼる概況となるなど63年ぶりに税収を上回る異例の事態となっている上、鳩山首相が新規国債発行額44兆円の目標を事実上撤回したことで当局内に混乱が生じており、海外投資家の日本売りを招く可能性も出てきているだろう。
また、今週水曜日には日銀がファイナンス政治対策決定会合後にファイナンス政治対策を発表する。
一部では追加ファイナンス緩和見通しがくすぶっているものの、政治対策利息を0.10%、長スパン国債のロング入れ額を月1兆8千億円に据え置くことを決定し、「極めて緩和的なファイナンス環境を維持していく」との声明も維持するとみられている。
テクニカル的にも今週は日足一目均衡表の雲が90円台で非常に薄くなってくることから、一気に雲を突破して「ロング時代」に入る可能性もないとはいえないだろう。
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FX(外国為替証拠金取引)とは、証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。「FX」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。FXはForeign eXchange=外国為替の略に由来している。海外ではForex(Foreign exchange)と呼ばれることが多い。
日本では1998年に外国為替及び外国貿易法が改正されて、ダイワフューチャーズ(現・ひまわり証券)、豊商事などが取扱いを開始、ブロードバンドの普及も手伝って市場が急速に拡大した。商品先物会社、証券会社のほか、本取引を専業で取り扱う外国為替証拠金取引業者もある。取引の仕方によっては非常に高いリスクを負うため、実際の取引にあたっては外国為替相場に関する十分な知識や経験を要する。